スコットランドで不思議な体験をした思い出
『霧の町』雲海に浮かんでいるような国でした
20年ほど前に家族全員でスコットランドへ渡航しました。
スコットランドは、グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国(イギリス)を構成する1つの王国で、ブリテン島の北部に位置しています。
当時父がスコットランドの学者さんと共同研究することになり、言葉や文化の違いなどの不安はあったものの、家族全員で父についていくことになりました。
費用のことは、当時は小学生だったので具体的にいくらかかったかは良く覚えていませんが、日本からスコットランドへは直行便がなく、何度か飛行機を乗り継いだため、家族全員で片道100万円以上かかったと母から聞かされたような気がします。
良かったと思えることは、全てです。
あらゆることが貴重な体験でした。
まず、最初に立ち寄ったロンドンは、『霧の町』と呼ばれる通り、ヒースロー空港に到着したときもとても濃い霧に覆われていました。
空港のガラス張りの壁から、雲海に浮かんでいるような町を見た事は今でも忘れていません。
また、税関のチェックの厳しさを感じました。
飛行機で旅行をしなければ、それを肌で感じる機会はずっとなかったと思います。
当時からヨーロッパはテロリズムの脅威にさらされていましたし、今よりも深刻な薬物の問題がありました。
そのためか、日本から持っていったうさぎのぬいぐるみを結構念入りに調べられた記憶があります。
もっとも、税関のお姉さんがバッグからぬいぐるみを出して、『うさちゃんだよー』(英語だからわからない)みたいにいいながら、子供だった私たちに見せただけですが。
その反応を見て不審物ではないかの参考にしたのではないかと思います。
特にそれ以上は疑われなかったため、子供心には比較的楽しい思い出でした。
スコットランドのお札はスコットランドの中でしか使えません
次にスコットランドでは、本当にたくさんの、不思議な体験をしました。
まず、スコットランドでは独自のお札があります。
日本に例えて言うならば、『大阪専用1万円札』のようなものがありました。
これは日本の感覚でいうと驚きです。
イングランドのお札はスコットランドでも使えますし日本でも両替できますが、スコットランドのお札はスコットランドの中でしか使えません。
少し不便で、また不憫にも感じました。
スコットランドとイングランドはどちらも同じイギリスの一部ですが、何百年も分かれて戦争をしていたために、
気風はかなり違っているようです。
町の中にはイングランドのエドワード王に抵抗して戦った『サー・ウィリアム・ウォーレス』の銅像があるなど、イングランドへの対抗意識のようなものを感じました。
今でもサッカーのチームなどはスコットランドとイングランドから別々に代表が選出されています。
とはいえ、殺伐とした雰囲気は全くありませんでした。
北海油田のおかげで雇用が安定し、町を一歩出れば広大な牧草地が広がっているためか、住んでいる人のほとんどは本当にのんびりしている印象を受けました。
あらゆる部分がおすすめですが、唯一残念だったのは公園に犬のふんがたくさんあったことです。
このマナー改善には現地のお役所も力を入れていたようで、ふんを入れるためのゴミ箱があちこちに設置されていました。
イギリスは日本と同じ島国ですが、山が少ないためかとても広大な印象を受けます。
牧草地の中を車で走り、お城や庭園をゆっくり見て回るのが楽しいと感じられる人には超おすすめです。
一方で都会の雑踏や摩天楼を好む人には、退屈なところだと感じさせてしまうかもしれません。
スコットランドにはスコッツと呼ばれる特有の方言があり、英語とはかなり異なります。
例えばネス湖のことをLock Nessと書きますが、読み方はロックネスではなく、『ロッホネス』になります。
「この人の言葉がどうしてもわからない。」というときには、スコッツで話しかけられている可能性が大かもしれません。
また、現地の水道水は地下水なので、絶対に生水を飲んではいけません。
煮沸してから飲むか、ボトル入りの水を買って飲むようにしてください。
とにかくスコットランドはおすすめです。是非一度は行ってみて下さい。